【哀悼】 平さん、ありがとうございました

平幹二朗さんが2016年10月22日に急逝いたしました。
演劇界の最高峰の舞台俳優、平幹二朗さんの突然の訃報は、演劇を愛する人たちの誰もが驚き、信じられない、余りにも悲しい知らせでした。

私自身、平さんをお見送りした今も、まだ信じられない気持ちで一杯です。そして、日に日に募る寂しさとが渾然としています。
平さんの舞台を愛してくださっていた皆さまも、きっと同じ思いだと思います。

まさか、あの平さんが消えていなくなるなんて・・・平さんのあの声を、あの表情を、あの姿を、平さんの舞台を観ることが出来なくなるなんて、誰が想像していたでしょう。
私たち、舞台に魅せられた者たちにとって、平幹二朗という舞台俳優は永遠でした。
私たちは舞台を通して、平幹二朗という役者の生き様に魅せられました。だからこそ、平さんの芝居を愛する一人一人に、たくさんの思い出を残してくださったのだと思います。そして、これからも永遠の舞台俳優であり続けて欲しいのです。

大勢の皆さまに見送られ、「王女メディア」の大千秋楽のカーテンコールと同じように、「平さん、お疲れさま!」「平さん、ありがとう!」「平さん、愛をありがとう!」「平さん、日本一!」などの感謝の言葉が飛び交い、「王女メディア」の劇中曲、ヘンデルのサラバンドが流れる中、平さんは安らかに天国へ旅立たれました。

平さん、お疲れ様でした。
そして心より、ありがとうございました。

これから「幹の会+リリック」のホームページを立ち上げる予定でおります。
平さんの人生の後半戦の中で「幹の会」の活動は、平さんが一番やりたかった舞台作りです。
幹の会=平幹二朗です。
どの演目を、何時、何処で、共演者は誰で、スタッフは誰で、どのようなテーマで作るか・・・毎作品、2年の準備期間を経て、上演に臨んできました。自ら演出を担当した作品もありました。
今、20年余りの「幹の会+リリック」の足跡を振り返ることによって、平幹二朗という舞台俳優の芝居作りを広く皆さまに知っていただきたいと思います。
共演者、スタッフ、関係者の方々の平さんへの思いを語っていただき、そして平さんの大切な観客席の皆さまにも語っていっていただきたいと思います。平さんの舞台空間に携わった人たち、すべての皆さまの「幹の会+リリック」のホームページにしていきたい所存です。
平さんの熱い芝居作りと同様に、皆さまと一緒に熱いホームページを作って、平幹二朗という唯一無二の舞台俳優の功績を後世に残していきましょう。
それが、たくさんの思い出を戴いた私たちの平さんへのご恩返しだと思います。
何卒よろしくお願い申し上げます。

2016年11月10日

幹の会+リリック
プロデューサー 秋山佐和子